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大晦日の乱文

年末大晦日だと言うのに、書こうと思う話題が特にないのです。

 12月頭にイギリスから帰国、そのまま実家まで戻ったのは良いものの、東京まで再度ビザの申請のため飛び立っていたのです。殆ど休みの無いまま飛行機での移動だったので、到着早々休んでばかりでしたね。

実際実家に帰省してからと言うものの、必要な買い物を済ませ重要書類の受け取りや免許の更新等用事は山積していましたが、基本的には食べておきたいものを食べあさっていた印象です。蕎麦や生もの、塩辛やイクラのしょうゆ漬け……和風ではなく和物を食べておかなければ、今度は八月過ぎの夏までお預けになってしまいますし。


 振り返って思えば、多く問題が起きた一年だったと思います。
 震災の爪あとは世界的に波及し、滞在していたケンブリッジでもどのような状況だったのか、現在は大丈夫なのか、放射線や原発はどうなるのか、と質問を受ける日々でしたし、その様ななか、日本の状況と比較して世界でも様々な災厄などがあることを耳にし、それらの国々から来た友人達も、同じような不安を抱きながら日々海外での生活を過ごしていたのだと思うと、大変複雑な気分でした。


 新年の抱負、というわけでは有りませんが、新年は色々な状況が良くなるよう、個人的な想いとしては、無事夏までの語学留学を終わらせて海外の大学へ進学できるようになればと思います。
 ネット関係でも多くお世話になった方々へも、この場を借りて感謝の意を述べたいと思います。
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もう少し酒飲みたいなあ

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 折角先月頭に長期語学留学を開始したにも関わらず、すっかり日記を書く考えが起きませんでした。
 昨年バンクーバーに一か月ほど体験留学の形で滞在していた時は、公開しない自分だけの日記を毎日こつこつとPCに書き込んでいたのですが、今回は全く持って書いていません。
 落ち着いているのかどうか、と考えれば、確かに今回は比較的気楽な印象を受けます。なにせ、学生寮は一人部屋ですし、一階なので外にタバコを吸いに行くのも非常に楽。特に一番なのは、自室で気兼ねなくインターネットが出来るところでしょうか。夏の時期なので虫が多く部屋に入ってきたり、日に日に増して増えてくる生徒たちで表がうるさくなったり、後インターネット回線が無線LANなので非常に不安定な所はそれなりに不満を感じてはいますが。

 今はイギリスのとある都市に滞在しています。某ため息橋とかがある街なのですが、大学や観光名所以外これといった華やかさは感じられません。例えるならロンドンが渋谷新宿とすれば、ここは鎌倉みたいな場所なんでしょう。閑静ではあるので勉学に集中するには良いかも知れません。

 困ったことに現地に到着してから一週間後の事、喉と鼻の奥に痛みを感じたと思った翌日に風邪を引いてしまいました。いくら前回より比較的快適、ストレスもあまり感じていない状態とはいえ、やはり心理的にも身体的にも負担が掛かっていたのでしょう。日本から持参していた風邪薬がもう2.3日分しかなくなってしまってます。送ってもらおうかしら?

 授業の方はといいますと、前回バンクーバーでの滞在時に進んでいたクラスの難易度と同じになりました。勉強していた分だけ少しだけですが身に付いたようですし、なにより語学学校だけに試験の結果が顕著にでるのだと感心しきりです。来月半ばか末には、上のクラスに進むのだろうかと言ったところでしょうが、こればかりはわたし自身の頑張り次第でしょうね。

 上記の写真は、わたしが滞在してる街で特に歴史の深いとあるバーの写真です。話によると、某大学教授たちがここで様々な話を交わし、功績をあげた歴史のあるバーだそうです。残念ながら写真を撮るのを失念してしまいましたが、このバーの食事メニューも豊富かつ量が多く、実に楽しむことが出来ましたよ。サラダ一つでも大皿で出されるのでこれがまた食べきるのが大変。

 また何か気が向いたら、書いておきます。

注)妄想メモ:差別のいい加減な定義

個人的メモ

・ 差別の要件
A) 1)人格的攻撃
2)社会活動を伴う選択・機会の奪取

B) 上記1)2)両者を理由と見做される被害の、被害回復が困難、あるいは回復の機会が極めて制限されている状態

A)、B)の両者が、「正当性がなく」成立した場合、これを差別とする


1) 人格的攻撃
人種、国籍、性別、階級、宗教、学歴、職業、障害、など、個人の能力では選択することが出来ない、若しくは制限される、または出生から決定付けられる、いわゆる人間個人の属性が決定される部分への攻撃。
例: あなたは男(女)であるから、○○であるべきだ。
  あなたは○○国出身であるから、雇う事は出来ない。
 ※例文の「~~であるから、」の文節がこの人格攻撃に当たる

2) 社会活動を伴う選択・機会の奪取
上記例のうち、選択可能である項目を、上記例を理由に当人の選択を著しく拒否ないし奪取、または権力的行為によって拒否する行為。1)例文における、文末の行動を指す。

1)2)だけでは、すぐさま差別の要件が成立しているとはいえない。
この1)2)二つの構成要件が、社会活動上で行われた場合に差別と見做すべきである。
つまり、社会活動を伴った1)2)の行動であれば、すなわち差別である。
例えば、ホテルが宿泊客に対し、人格的攻撃を理由に「そのホテルに宿泊する」という宿泊客の選択機会を奪取した、という社会活動が行われて差別となる。
社会活動が伴わない言葉は、あくまで個人による価値観でしかない。
また選択機会の奪取も、法律上ホテル側が宿泊を拒否してもよい状態(伝染性の病気に感染している疑いのある客、など)であれば、2)における選択機会の奪取が行われたとは言えないのは明白


・アファーマティブ・アクションに対してこれが当てはまるか

積極的差別是正行動を上記定義に代入すると、
A{1)女性の痴漢被害を軽減するため + 2)女性専用車両を導入する}に加えB)多くの鉄道会社が導入し、認知されている現状がある

上記1)と対置の関係である人間の属性は男性である。2)では男性には、女性専用車両のように専用車両を与えられない、という事実
 Bでは、男性には通常の車両のみ という認知が広がる

女性男性のように、対置の関係がある、他一般的に1)における人間的属性のカテゴリが当てはまる場合には逆差別の可能性があると見做すべきである。


人生終了スイッチその2 気力続けばもうちょっと書きます

 「いいか。このスイッチは素晴らしい人間でも気に入らない人間でも公平に、押した人間を殺すことが出来るのだ」
 宮田の誘いどおり大衆居酒屋チェーン店に立ち寄り、酒の弱いおれがビールを頼むところ、そんな泡だったものなど酒などではない、と言いつつ芋の臭いのきつい焼酎を湯で割ったものを飲みながら、さあと息巻いて宮田はこう続ける。
 
 「ただ無理矢理握らせて殺すのは芸が無い。下手をすれば殺人になりかねないし、それではおれが犯罪者として扱われて面白くない。なんでもお偉い学者さんがTVで言うには、女性は衝動的な自殺企図で自殺をしやすく、男性は計画的な自殺企図で自殺をするそうじゃないか。つまりだ、女なんて生き物は自分の気まぐれな感情で死にたい死にたいといい加減に思う程度しか知性のない生き物なんだよ」
 「そう息巻いて一気に言わなくても良いだろう。確かにそんな話は何かで聞いたことはあるぞ」
 「なら話が早い。小さな範囲、おれ達の周辺だけでも、スイッチを使い、のうのうと他人を不幸にしている状況を変えたいと思っているのだ。その為には間接的に、問題のある人間をこのスイッチを利用して追い詰め、あわよくば本人にスイッチを押させて自殺してもらう、勿論これは理想なのだがな」

 酒の席だからだろうか、いつもにまして宮田は興奮する。確かに女性運が良い男ではなかったのだが、ここまで暴言に近い事を言う人間だとは想像していなかった。

 「つまり、宮田、お前が言いたいのはこういう事だろう」若干勢いを宥める様に、少し声色を落として告げる。
 「真面目な人間が今の社会に苦しんで、なおかつスイッチの事もあり、容易に死んでいく現状に関わらず、傍若無人でどうしようもない人間が広い顔をして生きているのが許せない、ならスイッチを間接的に利用して追い詰め、最終的にはその人物を殺すことが出来れば良い、そう言いたいのだろう」
 「そうだ、その通り」
 「だが方法はあるのか」
 「先ほども言っただろう。女なんて糞みたいな生き物はだ、感情任せに死にたいだのいい加減な事しか考えられない糞袋だ。なら、死にたくなるように促せばいいだけの事だろう。これを利用するのだ」

 そう熱く語る宮田の目つきは口調と裏腹に本気であることを裏付けるに十分な程の鋭さを持っていた。解らくもない。宮田が一時期交際していた社内の女性は交際当時宮田と婚約関係にまで発展していた。それにも関らずその女性は、おれ達の上司に当たる山口の口車に乗せられたのか、結婚前のハメ外しのつもりだったのか、それとも金銭的な肉体関係を望んだのか、そこまでは不明だが、とにかく上司の山口と肉体関係を持っていた挙句に山口の子を妊娠した。その事実に絡み宮田と女性は相当な口論になったそうだが、結果宮田が山口と女性から散々な罵倒を浴びせられた挙句、数日後に女性は自殺してしまったと聞く。
 しかし悲しい事におれ達は大した学歴もなければ特筆して誇れる資格など有しては居らず、問題が起きてしまったとしても今従事しているLL通信で薄給の元に働かなければならないのだ。

 「そうまで真剣に考えてまで、殺したい、いや自殺させてしまいたい相手がいるのか宮田、もしかすると上司の山口か」
 いくらか騒がしい店内でも大声で話すわけにはいかず、声を抑えた問い掛けに対し宮田は深く頷いた。
 「女など脳みその働かない糞袋だ。無能で無毛の山口の奥さんだって、そうだろう。とてもじゃないが本性を目の当たりにすれば誰だってあのような下品な輩の妻になどなろうとは思わない。忌み事を散々言い散らし勝手に死んだあの女と同類だ、金に釣られた糞の生き物だ」
 「相当根深いのだな、つまり過去の恨みも含め、現在の会社のいざこざも一石二鳥で解決したいと」

 息巻いて話したため喉の渇きを覚えたのか、温くなり先ほどより少し芋臭さの抜けた焼酎を宮田はぐいと一気に飲み干し、力強く空いたグラスをテーブルに叩きつける。

 「まっとうな事だろう。そして、勝手にスイッチを使って自殺してくれるなら、このご時世だ、だれも不思議とは思わないだろう。おれが直接手を下す訳じゃない。糞女どもが勝手に自殺するのだ。そうして、後生大事に大事にしているだろうあの禿げ上がった山口の大切なものを奪い去ってやれば、山口も自殺する動機だって出来る。それがおれの狙いだ。無能で無毛な山口も、嫁自慢だけはひっきりなしだったからな。今思えば、自分に服従した女を自慢したくて仕方がなかっただけなのだろうが」

 スイッチという簡単に人が自殺出来る道具がほぼ全ての日本人の手に渡ってしまってから、確かに気になる報道はされていた。衝動的な自殺は男女比較しても以前から女性が多く、例えばリストカットや拒食症といった症例は女性に多く見られるが、それも計画的な自殺企図ではないため一概に自殺率が高いわけではなかった。しかし、自殺既遂者の動向から分析すると、女性の既遂者は過去に自殺未遂で終わり命が助かったケースというのは少ない、という報告なのだ。逆に男性は、自殺既遂者の内、過去に未遂で終わったケースの人物が多い、という話である。つまりこの結果から解ることは、女性は男性に比べ衝動的に自殺するケースが多い、という事。それも継続的な精神疾患による自傷行為や障害といったものを抱えている、いないに関わらずなのである。

 これら報告がより浮き彫りになってしまったのが、このスイッチの影響だ。
 衝動的に自殺したいと思い立った人間の目の前に、楽に自殺することが出来るスイッチがある。造作もなく握りつぶせば自分の命を握りつぶす、これほど安易なものもあるまい。大して精神疾患に苦しんでいない女性や、むしろ一見正常である女性が安易に死を選んでいる事がTV報道でなされたのだ。同時に男性はと言うと、ウェブ上で繰り広げられる『正しいスイッチの使い方、人生終了の手引き』で書かれている方法にある程度則った自殺の仕方を取っている、とも報道されている。自殺に対しての衝動性は、男女明らかに違うとの認識を持って間違いないのだろう。

 恐らく宮田が考えている計画はこうだ。
 無能上司山口の妻に、山口の伴侶である事を絶望させるに十分な説得を試みる。宮田の交際していた女性と山口の関係などは、山口自身が伏せているだろうから伝わっているとは考えにくいので、この過去を遜色なく伝えるのだろうか。
 その事実に絶望した山口の妻は、自殺する。
 今まで唯一と言っていい程の自慢の種、いや一種山口にとってのアイデンティティであった妻を失った絶望感を利用し、山口に自殺を促す算段を取る。
 かくして、以上の事が宮田の思い描いているスイッチという社会現象を利用した復讐劇なのだろう。

人生終了スイッチ

 「今日の特集は、先週から突然広がりを見せたこの小さい四角い箱。一見変哲も無い四角い箱、手のひらに収まる大きさのサイコロ状のものは、世にも恐ろしいスイッチなのです。ひとたび軽く握りつぶせば、その箱を持ち握りつぶした人はとたんに絶命するという、まさに死神からの贈り物というべき存在なのです。今日はこの通称『スイッチ』に関する社会問題を報道していきたいと思います」

 TVでは連日自殺関連のニュースで持ちきりであり、同時にスイッチを巡る是非を毎晩の様に専門家、学者、有識者、宗教団体、政治家といった人物が議論を繰り返す。これは日本の人々が望んでいた深層心理の表れであり本質的に有している自殺願望が顕在化したものである、そもそも肥大化した人口を剪定する為に政治家が仕組んだ陰謀である、など、いい加減な話し合いを続けた後、こうした非現実的ともいえる事態に見舞われているにも関わらず最終的に討論者を批判するだけに留まる討論番組ばかりなのだ。スイッチなどが無くても、いつも通りのTV番組だ。

 「そんな簡単な言い争いでスイッチの謎が解けるならば、とっくに事態は解決しているだろう」
くだらない言い争いを続けるTV画面に呆れながらかぶりをふり、目を背けて視線を手元に移す。手には四角い、サイコロ状の箱。スイッチである。

 「ことの始まりは一週間前の土曜日早朝、殆どの日本に住む人々の手元、あるいは枕元にこの箱が置かれていたことから始まります。この箱をゴミだと思い握りつぶしたり、丸めてゴミ箱に捨てようと箱を押しつぶしたりした人びとが、その途端絶命したのです。つまり、ほぼ全ての人々に、簡単に自分の命を終わらせる事が出来る箱が、どういう理由かわからずに配られていたのです」すでに一週間に渡り同じ台詞がニュース番組のアンカーの口から告げられている。

 そう、スイッチとでも呼べばいいのだろうか。おれの手元にもあるこのサイコロ程度の小さい箱こそが、今日本を恐怖と混乱に陥れている元凶であるスイッチだ。インターネットを好んで利用するおれは、ウェブ上で上げられている情報で『人生終了スイッチ』といわれている事から、同じくそう呼ぶことにしている。TV番組で散々伝えられている通り、この小さなスイッチは、軽く握りつぶすことでスイッチの所有者を絶命させる事が出来るそうだ。絶命する様は、握りつぶすと同時にその人物が死ぬ。死ぬ事により一気に体中が弛緩し、崩れ落ちる。当然全ての筋力が弛緩してしまうので、肛門括約筋などの機能は働く事は無く糞尿を垂れ流す。街中で押してしまった人間は身体を重力に引かれ倒れこむので路面に無抵抗に頭蓋をぶつけ、脳漿を周辺に撒き散らすまでになるだろう。

 今ではとうとう「正しいスイッチの使い方、人生終了の手引き」だと数々のインターネットページが立ち上がる始末で、その中には「同じ自殺なのだから回りに迷惑など掛けるな」「全裸になりトイレに座りスイッチを使用する。そうすれば死んだ時に糞尿を便器に上手く流す事が出来る」「このスイッチを無理矢理他人に押させれば勝手に死んでくれるんじゃないか」など、言いたい放題だ。

 つまりそれだけ容易に自殺出来るという事。

 ただこれだけの機能の箱ならこれだけ騒がれる事もないだろうが、問題はその箱を利用する人間があまりにも多すぎたという事実である。日本では年間約30000人超の自殺者が出るというが、この箱がほぼ全ての日本人に配られた先週土曜日から一週間経過する今日までに10万人もの人間がこのスイッチを使い自殺しているのだ。騒がれもするだろう。



 
 日本のサラリーマンはこれだけの恐怖と混乱があろうと、会社に通い働かなければならない。早朝から分単位で発着する電車を込み合うホームに寝ぼけた頭で列に並び、電車を待つ。いつもと変わらぬ日本の風景だが、ところどころ悲鳴が上がるのが非日常といった所だろうか。過度なルーチンワークに嫌気を覚えながらも変わらぬ生活、豊かにならない日常に嫌気がさした通勤途中のサラリーマンは、ばたばたと電車を待つホームでばたりと倒れ糞尿を撒き散らし自殺してゆく。その様子を見てしまった女性が悲鳴を上げたのだろう。これも、一週間前から繰り広げられてしまった為おれにはすっかり日常風景になってしまった。悲鳴が響くが雰囲気の暗く沈んだ電車に15分ほど揺られ乗換えを済まし、また電車に揺られ駅に着いてから徒歩で会社に向かう。

 「おう」「おうおはよう」
 割り与えられた仕事机に着き隣に座る同僚、おれの同期の会社員である宮田という男にそっけない挨拶をする。

 「どうせまた苦情処理だ。回線が重いだの繋がらないだの、パソコンを買い換えたから設定が解らないから教えろだの、どうでも良い苦情と相談ばかりの対応が今日も始まるのだ。嫌になる。回りの人間がばたばたと自殺していくから不安になるのも解るが、だからと言っておれ達みたいな安い回線業者の窓口に不安をぶつける事もないだろうにな」

 鼻から深いため息をつきながら、呆れ顔で宮田はおれに愚痴を言う。それもそうだろう、自殺が簡単に出来るスイッチが日本中に広まってしまった為、どうすれば事故で自殺しないか、他の人々はどう考えているのかをインターネットを使って調べようとする人が絶えない。不安の表れなのだろう、早朝窓口の受付開始の10時から回線の不具合報告が絶えず来るのだが、電話主は殆どが主人を会社に送り出した主婦だ。ただでさえ女性は電化製品の扱いに弱いというのに、ことさら不安解消の為になれないパソコンでインターネットを利用しだし、挙句殆どの人が過度に利用し始めてしまったため、おれの従業している末端のサービス会社はろくに対応が出来ないでいる。

 「上司はろくに現場へ指示しない、苦情は増えて仕事も増える。そして休みも無い上に薄給だ。死にたくなるのはおれ達だ」
 電話が来る。
 「はいもしもしLL通信事業部です、どのようなご用件でしょうか?」
 仕事だと変わり身を速くしなければならないが、この宮田という男はおれから見ても悲しいほど仕事に従順な男なのだ。
 「はい、申し訳ありません、我々も全力を上げて回線状況の回復をしておりますが、大規模利用でこのような状況になった事を申し訳なく思っております。ええ、くれぐれも早急な復旧を致しますので。申し訳ありません」このようなやり取りが終業時間まで続くのだ。
 「このクレームの山だって、ただ利用者が不安なだけでもないだろう。あの無能な上司の山口がろくに回線修復の指示を出さない。無能なだけでなく髪の毛も無毛だ、ないないづくしだ」
 長時間の問い合わせ対応でくたびれた宮田は、お茶の入れられたカップを手にしたままかぶりをふり、おれに愚痴をこぼす。
 「それでも苦情を受けるのはおれ達の仕事だから、仕方が無い。あの禿が無能で無毛なのは認めるが」
 「そうだろう。まして性格もわがままで自分本位、それで奥さんも居るとはとてもじゃないが考えにくい。客なんて馬鹿どもばかりだからこの会社の回線を利用するのだ、金をドブに捨てている馬鹿な客どもだ。サービスが止まっている回線が繋がらないなんて解りきったことだろう。勝手に喚かせておけばいいのだ、など平気でにたにた笑いをしながら言っている男だ。よくもまああのような下品下劣で禿げ上がった男に嫁ぐなど、かわいそうにも思えてくる」
 「ははは、おれもそう思う」
 「どうだ、ストレス発散も兼ねて今日も飲みに行かないか。丁度お前に話しておきたい事もある」
 「話したいことか、まあまたろくでもない事でも考えついているのではないのか」
 「相変わらず察しの良い男だ、どうせこの混乱した状態だろう、それ以上に大した話でもないだろうさ」
 いずれにせよおれもなんだかんだと、TVの電源を付けるたびに何人が自殺しただのこのスイッチはどういう意味があるのだのと聞かされては溜まったものではない。二つ返事で宮田の申し出を受けた。

プロフィール

ばじる

Author:ばじる
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いい加減な雑記、日記、人間心理の観察、愚痴、ネトゲ、あと嘘。

バジルはハーブ、でもこれと言って使わなくても料理は出来るのよね。

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